十日夜って知っていますか?古の日本人が大切にした月

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juunichiya

 

古から日本人は、暦やしきたり、行事といったものを
月を基準に考えてきました。

 

 

その中で「十日夜」と呼ばれるのは、
新月を1日目とした10日目の夜の月のことです。

 

 

新月とは、月が全て欠けて夜空に見えない日のことを
こう呼びますが、
これらは月齢を表した言葉ということになります。

 

 

同じように月齢を表した言葉で有名なのが「十五夜」です。

 

 

これも十日夜のように新月から
15日目の夜の月のことです。

 

 

別名を「中秋の名月」と言い、
この時期の満月が最も美しいことから、
この日にお月見をするという風習が広まりました。

 

 

十五夜が満月で、
その途中経過である十日夜の月は
半月に近い形です。

 

 

 

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十日夜は若干マイナー

 

ですから満月に比べて見応えがないということから、
お月見をするという意味ではマイナーな日でしょう。

 

 

しかし、一般的には収穫祭を行われる日として有名です。

 

 

旧暦で10月10日に当たる日には北関東を中心に、
甲信越地方から東北地方南部にかけて広く行われてきました。

 

 

田を守る神が役目を終えて
山に帰る日とされてきたのです。

 

 

そのため、この日までに稲の刈り取りを
済ませなければならないと考えられてきました。

 

 

全ての刈り取りが無事に終えられた
この日には収穫祭を行い、
稲の収穫に感謝すると共に翌年の豊穣を祈り
田の神に餅やぼた餅などが献じられました。

 

 

また、稲刈り後の藁を束ねて作った藁苞や藁鉄砲で
歌を歌いながら地面を叩くということを行ってきました。

 

 

これは、地面の神を励ますために行うと
伝えられていますが、
地面から作物にいたずらするモグラを追い払うという意味を
持った行いともいわれています。

 

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十日夜には案山子上げという行事がある

 

一部の地域では収穫祭を行う他に、
「案山子上げ」という行事も十日夜に行います。

 

 

案山子は田の神がこの世に現れた姿だと信じられていて、
実った稲を鳥などから守ってもらったことを感謝し、
刈り取りが終わると案山子を家に持ち帰り庭に立てて、
案山子に被せていた笠を燃やして餅を焼いて供えるというものです。

 

 

夜にはお月見をして、
収穫を無事に終えたことを安堵するのです。

 

 

「十日夜」「十五夜」の間に「十三夜」もあります。
十三夜も新月から13日目の夜の月のことですが、
この3つの夜の日が全て天気が良く月を見ることが
できるというのは難しいといわれています。

 

 

このことから、全ての日に月を見ることができたら
とても縁起の良いことであるという考え方もあります。

 

 

旧暦のため、
毎年日にちは一定していませんが、
だいたい11月頃になります。

 

 

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